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北海道札幌市のイメージナビ株式会社のエンジニアによるブログです。
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月別アーカイブ: 2015年3月

前回はさくらのVPSをLinux環境で利用してみました。今回は他の使い方をしてみたいと思います。

■Windowsもインストール可能?
さくらのVPSでは標準のCentOSの他にカスタムOSのインストールが出来るようになっています。つまり、ISOイメージからブートしてOSをインストールすることが可能になっています。しかも仮想コンソール画面で起動時の画面も操作できるようになっています。ということはWindows系OSも頑張ればインストール出来るのではないか?と思って調べてみると、公式にはサポートしていないようですがWindowsもインストール可能なようです。そこで試しにWindows Server 2012 R2 64Bit版をインストールしてみました。

 

■インストール
OSインストール時にカスタムISOを選択すると、このようにISOイメージをアップロードする場所の指定がありますのでISOイメージをアップロードし、そこから起動します。

sakura_vps_15033101

ここで注意が必要なのは「VirtIOを有効にする」のチェックを外して無効にしないとインストール先のHDDが見えませんので、VirtIOを無効にしてインストールを開始します。

sakura_vps_15033103

インストールが始まると、あとは普通のWindowsのインストール画面になりますので画面の指示に従ってインストールを続けます。数分で無事にインストールが完了しました。

sakura_vps_15033104

 

■VirtIOでパフォーマンス向上
さくらのVPSはVirtIOに対応しています。VirtIOを有効にするとディスクやネットワークのパフォーマンスが大幅に向上するので是非使いたいところですが、そのままでは利用できません。有効にするにはVirtIOのドライバが必要となります。

・VirtIOドライバダウンロード
http://alt.fedoraproject.org/pub/alt/virtio-win/latest/images/

VirtIOドライバはWindowsには標準で組み込まれておりませんのでOSインストール時に読み込ませる必要がありますが、さくらのVPSコントロールパネルではOSインストール時にディスクイメージの入れ替えは出来ないため、このドライバをインストール出来ません。
そのため、VirtIOを有効にしたい場合はあらかじめVirtIOドライバを組み込んだOSインストールイメージを作成する必要があります。今回はドライバを組み込んだISOイメージを作成してインストールしました。

sakura_vps_15033102

インストールの途中でWindowsのインストール場所を選択する際に[ドライバーの読み込み]でVirtIOドライバを読み込ませます。そうするとインストール先のドライブが表示されるようになるので場所を選択し、後は普通にインストールを進めていくだけで問題なく完了します。

sakura_vps_2015033106

VirtIOを有効にした場合、デバイスマネージャーではこのような表示になります。

sakura_vps_15033105

 

■ベンチマーク
では実際にWindows環境でどの程度のパフォーマンスに差が出るのかベンチマークを取ってみました。VPSのスペックは3CPU、メモリ2GB、SSDが50GB、いわゆる2GBのSSDプランです。
 

[CrystalDiskMark 3.0.3]

VirtIO 無効 VirtIO 有効
Sequential Read : 427.990 MB/s 1632.025 MB/s
Sequential Write : 409.387 MB/s 1082.281 MB/s
Random Read 512KB : 364.889 MB/s 1119.923 MB/s
Random Write 512KB : 398.414 MB/s 885.433 MB/s
Random Read 4KB (QD=1) : 13.755 MB/s [ 3358.1 IOPS] 20.419 MB/s [ 4985.0 IOPS]
Random Write 4KB (QD=1) : 14.549 MB/s [ 3552.0 IOPS] 21.482 MB/s [ 5244.6 IOPS]
Random Read 4KB (QD=32) : 16.381 MB/s [ 3999.2 IOPS] 56.377 MB/s [ 13763.9 IOPS]
Random Write 4KB (QD=32) : 18.570 MB/s [ 4533.7 IOPS] 53.137 MB/s [ 12973.0 IOPS]

* MB/s = 1,000,000 byte/s [SATA/300 = 300,000,000 byte/s]

 

さくらのVPSに限らず他のVPSやクラウドでもそうですが、KVMの仕様からエミュレートするチップセットはノースブリッジがIntel440FX、サウスブリッジが82371SB (PIIX3)という懐かしい組み合わせになるようです。ですが、このチップセットの性能(FSB:100MHz、メモリ:800MB/s、ストレージ:33MB/s)で頭打ちになることはないので特に気にする必要はないようです。ちなみにCPUだけはIntel Xeon E5-2650v2 2.6GHzとなっており、ホスト機のものがそのまま表示されています。

話を戻して、VirtIOが無効でもそこそこの性能は出ていますが、有効にすることでディスクのパフォーマンスが一気に上がりますので出来れば有効にして使いたいところです。今回は計測していませんがネットワークドライバもVirtIOに変えることでパフォーマンスが大幅に向上するようです。

 

■まとめ
サポート外ながらもさくらのVPSでWindowsを利用することが出来ました。クラウド系のサービスにはリモートデスクトップのサービスがありますが、月額だとそれなりの価格になってしまいます。OSのライセンスが必要になるものの、VPSにWindowsをインストールして低価格なリモートデスクトップとして使うのも面白いかもしれません。

※注)ハードウェアスペック、ベンチマークの結果は2015年3月に使用した時のものであり、これを保証するものではありません。また、Windows等の未サポートOSのインストールは自己責任でお願いいたします。

 

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